社長室

2020/05/25仕事の仕方(5) 文章力を身に付ける

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

新型コロナの影響で休止していた仕事も徐々に動き始めてきました。新型コロナの騒ぎで、楡周平の「レイク・クローバー」(講談社文庫)を思い出しました。機会があれば読んでみてください。

今回の仕事の仕方は文章力を身に付けるということを題材にしたいと思います。我社のようなコンサルティング業務では文章を書く機会が非常に多く、いかにスピーディに正確で分かりやすい文書を書くかということが、お客様からの高評価に結び付きます。ここでいう文章力は、ビジネスのための文章であって、凝った文章や文学的な表現が散りばめられた表現などは必要ありません。

文章力の向上のためには、以下のような作成要領が必要です。

  • ① 文章の書き方、基本ルールを身に付ける。
  • ② 整理された分かりやすい文章を書く。
  • ③ 文書の目的、相手のことを見据えて書く。
  • ④ 何を書くかを明確にして書き始める。
  • ⑤ 既存の資料や文献を正しく理解し、その上に自分の考えを展開していく。
  • ⑥ 結論を先に書く。

文章の書き方の基本ルールは主語と述語が基本的に一つずつで、一つの意味を持たせるのが一般的です。複数の意味や節で構成する場合には、句読点で分かりやすくする方法はありますが、先ずは単一の文章を心がけてください。同じ単語の繰り返しは出来るだけ避けてください。表現を工夫して分かりやすくするのも重要なことです。文章を書くということは、相手がいて、その相手に自分の考えや、解析された事実を伝えるということですから、正しく簡潔に表現する必要があります。

報告書や論文であれば、既存資料や文献をしっかりと理解し、今までの考え方、新しく分かったこと、そのことに対する自分の解釈、と順序立ててから書くといいですね。特に報告書などで重要なことは結論を明確に示すということです。できるだけ、最初に結論を示し、その理由を述べていくほうが分かりやすいと思います。

最後に、文章を書いたら熟練した人に添削してもらい、どのように修正したらよいかを理解することも上達の秘訣です。

2020/05/18仕事の仕方(4) 計画書の立案が仕事を制する

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

新型コロナの問題も出口が見えてきた感じですね。しかし、気を緩めてはいけないと思います。

さて、今日は仕事の仕方(4)ということで、計画書の出来不出来で、仕事の成果が大きく変わるということについて説明したいと思います。

まず、計画書は、

  • ① お客様のニーズを正しく理解しているか
  • ② 仕事の手順や質を具体的に示しているか
  • ③ 適正な仕事量とそれを処理するための業務実施体制は確立されているか
  • ④ 仕事の落しどころを明確に示すことができているか
  • ⑤ 仕事のスケジュールを適切に作成しているか
  • ⑥ 適切に利益が見込める内容となっているか

などが把握されていなければなりません。しっかりとした計画書を作成することができるようになれば、一人前の技術者であるともいえます。

同時に、プレゼンテーションのための資料作りも並行して進めた方がよいと思います。プレゼン資料を作成するということは、受け持たされる仕事の骨子を把握することであり、それが確立されていれば、計画書を作成するのが短時間でできます。経験を積めば、類似の仕事の計画書を参考に計画書を作れるでしょうが、新規の仕事の場合、必ず過去の業務の計画書より良いもの目指すべきです。全く同じ仕事があるわけではありませんから、新規の仕事そのものを原点から組み立てる視点も重要です。

上述した6項目をしっかりと頭に入れて、素早く計画書を作成し、お客様をびっくりさせてください。

2020/05/11仕事の仕方(3) 先見性

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

五月の連休が明けて、いよいよ仕事も本格化してきました。日々、皆さん方が成長していくのをみるのはとても楽しいことです。

さて、再び仕事の仕方についてです。私は、最初の会社に就職して一つの組織をゼロから作り上げる機会を得ました。今、その組織が、私の最初に思い描いた方向に進んでいることは私の幸福の一つになっています。しかし、同時にそれで私の仕事は終わったわけではありません。社会の変化、発展に伴って私のすべきことは次々に生まれてきます。

その一つが、小規模地熱発電事業化の促進であり、エディットの存続と成長です。エディットのようなベンチャー企業が存続、発展していくためには、①会社がしっかりとした理念を持っていること、②世の中で必要とされていること、③それを支えるスタッフが夢や目的の実現に努力していること、そして④適正に利益を上げ発展していくことではないかと思います。

この中で一番重要なことは、皆さん方、スタッフの一人ひとりがしっかりと共通の目的に向かって地道に努力することだと思います。地道な仕事から、何かが結晶化しようとするときに、皆さん方は必ず感覚的に「この問題はだれも手を付けていない」「この分野はまだ解決しないといけない」といったことを感じ取ることができるようになるのではないかと思います。これを突き詰めていくと、新しい方向性が見えてくると思います。これが「先見性」です。これらを、お客様に提案し、新規の仕事として創り上げていくことが必要です。

もう一つ別のルートとして、世の中の流れをしっかりと読み解き、そのトレンドを感じ取ることです。いずれも雑誌などで文章化されるときにはもう遅いと思います。今、新型コロナウィルスの流行で、世界に混乱と変革が、社会、文化、経済のすべての分野に革命が起こっています。これらが、我々の仕事に会社にどのように影響を与えるのかをしっかりと読み解くことも若い皆さんの大事な仕事です。

私の経験からすると、このような考えのもとに毎日頑張っていても、なかなか答えが見つからないもので、もがき苦しみむと思います。しかし、まれにブレークスルーに出会い、世界が広がることがあります。その喜びは経験したものにしか味わえないものです。

今回のタイトルは先見性としています。今まで書いてきたような思考形態や仕事の姿勢によって、お客様が本当に必要としている仕事を提供することが「先見性のある仕事」と言ってよいと思います。これが出来れば、本当のコンサルタントです。一緒に頑張りましょう。

2020/05/07仕事の仕方(2) EQを高めましょう

  • ※社員へ向けた社内朝礼スピーチより抜粋

ゴールデンウィークはどう過ごされましたか。ある意味、不気味な1週間でした。世の中がどう変わるのか、感じ取るための必死の期間でもありました。齢を重ねた私でさえ、このように混沌としている世の中、社会を経験するのは生まれて初めてです。

さて、前回に続き、仕事の仕方についてですが、先ず、皆さんに是非身に付けて貰いたいの能力はEQです。EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略ですね。そもそも「IQ」の意味とは? IQとはIntelligence Quotientの略で、知能指数を指します。精神年齢から暦年齢を割り、100倍した数で出されます。

仕事ができる人のイメージは次のような特徴があると思われます。

  • ① 論理的で説明が分かりやすく、会話が上手い。
  • ② 情報処理能力が高く、集中力が高い。
  • ③ 物覚えがよく、記憶力も高い。
  • ④ 理解力が優れており、すぐに本質を見極められる。
  • ⑤ 日頃から思考する癖や習慣がある。
  • ⑥ 既存の資料や文献に関する読解力がある。

これらは社会では一般に知能レベルが高い人という風に称されます。コンサルタントを含めて弁護士や医者、研究者などは日常的にこれらの能力が身についていなければなりません。しかし、我々の業務においては、⑤の「日頃から思考する癖や習慣」を身に付けておけば、仕事能力は向上すると思います。今、会社にいる皆さんは、十分に知的なレベルにあります。足りないのは日頃から思考する癖や習慣を付けて、自分の向上心の階段を着実に上ってください。

今、コロナウィルス問題で社会が混沌としています。我々の職業分野で必須のコミュニケーションの場が制限されていますが、このコミュニケーション能力こそが仕事の重要な手段となります。そんな時に必要なものがEQです。以下のように定義されます。

  • ① 自分自身を動機づけ、挫折してもしぶとくがんばれる能力
  • ② 衝動をコントロールし、快楽を我慢できる能力
  • ③ 自分の気分をうまく整え、感情の乱れに思考力を阻害されない能力
  • ④ 他人に共感でき、希望を維持できる能力

要するにスマートに世の中を渡っていくことです。社会で生き抜いていくためには、多くの障害があり、それを乗り越えていかなくてはなりません。そのためには周りの理解や協力が必要です。同時に社会に対しての貢献を忘れてはいけません。そうして漸く我々がコンサルタントとして生きていく基礎が身につきます。ぜひ頑張って頂きたいと思います。

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