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2024.11.05
社長室
地熱プロジェクトの報告書の書き方 第2回目
※この記事は、地熱開発コンサルタントのエディット代表の藤野が、社員へ向けて発信するコラムです。
皆さん、おはようございます。日曜日は土曜日までの激しい雨とは打って変わってさわやかな秋晴れで、生きていることを感謝したくなる一日でした。晩秋の気配は程遠く、ゴルフ場の芝も青々としています。
さて、今日は報告書の書き方、第2回目ということで、まずはわが社の技術報告書の構造についてお話します。
報告書の構成
報告書の形は、特に細かく規定されることはないのですが、慣例的におおむね以下のように決まっています。
- ①総論
- ②調査結果
- ➂総合解析
- ➃まとめ
今回は①総論についてです。ここには業務の内容が明確に示されます。業務の目的、期間、項目、実施体制、要約などですが、ここで是非注目してもらいたいのは、業務の背景です。
業務の背景
背景は、業務がどのような背景のもとで実施されることになったのかを理解すること、そして、業務に関連する既往調査や既存資料などを集約し、今から行う業務の位置づけを明確にしておくことが重要です。この部分をしっかりと正確に理解しておくことが、報告書の質の向上や担当者の技術レベルの向上に役立ちます。具体的には以下のようなことを書きます。
- ①関連事業の開発の流れ
- ②その地域に関する関連研究の流れ
- ➂本業務の位置づけ
- ➃本業務前の課題の整理
- ➄過去の報告書の集約
このように、背景では業務の大きな流れを理解することになります。
報告書の要約
- 次に要約です。要約は、背景と同様に非常に重要であり、この業務の全貌を明瞭にまとめます。ここに報告書のすべてが集約されると言っても過言ではありません。報告書の顔といってもよいと思います。報告書の大小にかかわらず、10ページ以内が原則、5ページ程度が理想です。
以上のとおり、報告書の総論では、業務の背景と報告書の要約は特に時間をかけて書かなければいけません。