2025.06.16
社長室
どこでも地熱発電
※この記事は、地熱開発コンサル会社のエディット代表の藤野が、朝礼で社員へ向けて発信するコラムです。
皆さん、おはようございます。 梅雨の真っ只中に入ったようです。鬱陶しい日が続きますが、時に、雲間から顔を出す青空や太陽の眩しさに夏がそこまで来ているような心躍る気分になりませんか。水を得た紫陽花は今、生き生きと咲き誇っています。何とか工夫しながら、楽しく快適な日々を過ごしていきたいですね。
二週間ほど前に、日経新聞に「地熱発電、立地を選ばず」という見出しで、地熱の新展開に係る記事が掲載されていました。従来のコンベンショナルな地熱発電の「地下で高温地熱流体を見つける」という方法ではなく、地下2,000m以上の深度から熱を回収して、高温熱水を作りそれで発電するというシステムです。透水性の悪い場所で、古くから行われていた高温岩体システムから始まった、それ程目新しい技術ではないのですが、掘削方式が全く変わって、高周波電磁波で掘削するといいます。これらは重要なプロジェクトであると同時に、リスクも大きく、大資本の会社が進めるプロジェクトであると思います。
我々のようなニッチな事業者は、もっと身近な地熱資源を、低コストで、短いリードタイムで作っていく分野での事業開発が必要と思います。今我々が進めているプロジェクトもまさにその道を走っています。
以前から私は、日本中、「どこでも地熱発電」という発想で地熱開発は進めるべきだと言ってきました。それは、地下の地熱系の特性によって、発電方式、あるいは熱利用事業の内容を変えていくという方策です。
それに、地域の資源を活用した地域の経済システムの構築はまだまだ十分とは言えません。そこには課題が沢山あり、我々が必死に頑張っても解決できるような数ではありません。我々は、身の回りでの地熱発電事業への追い風、あるいはたまには向かい風があるにしろ、解決しなければいけないことは山のようにあります。地表近くにはまだ手付かずの資源が眠っていたり、無駄に捨てられていたりします。これらをうまく利用し地域の暮らしを支えていけるような開発システムを見出すことも我々の大事な仕事です。
現状では、皆さんが手掛けなくてはいけない大小様々な課題が身近に沢山転がっています。ただ、気付いていないだけです。常に我々の目的や解決すべき課題を意識しているならば、日々の仕事が、真剣で刺激的なものになるのではないかと思っています。
「どこでも地熱発電」のスローガンのもとに、世界をリードしていきましょう。そして、集まれ、夢のある若者よ。