2025.10.06
社長室
キャパシティビルディング
この記事は、地熱開発コンサル会社のエディット代表の藤野が、朝礼で社員へ向けて発信するコラムです。
皆さんおはようございます。サルスベリの花も終わりを迎え、今は彼岸花が満開です。
秋が着実に進み、早生ミカンがますます黄色味を帯びてきました。
あるテレビの番組で、竹中平蔵氏が「キャパシティビルディング」という言葉を使っていました。聞きなれない言葉だったので、少し調べてみました。
キャパシティビルディングとは、会社やプロジェクトなどが目的達成のために必要な能力や基礎体力を構築し、向上させていくことです。組織がより効率的かつ効果的にミッション達成に向けて活動し、持続的に存続できるようにするアプローチです。主に、NPO団体やNGO団体、途上国の開発や国家間の連合を中心に重視されています。会社において、キャパシティビルディングで考慮すべき要素は、事業計画で示された目標や目的を達成するために必要な能力やスキルを身に付けることです。しかし、その前に事業計画に示された目標や目的を理解し、それを実現するための能力向上要素を計画する、すなわち「キャパシティプラニング」が必要になります。
キャパシティプランニングとは、事業あるいはプロジェクトのニーズを分析し、組織に適した作業実施体制を整備するための計画を立案し、目標達成することです。そのために組織を構成するメンバーの全体的なキャパシティを把握し、それを念頭に計画を立案していきます。特にプロジェクトにおいてはタスクを優先順位付けして、スケジュール通りに作業が完了するよう時間配分をします。
また、人的リソースを具体的に調べて、プロジェクトの要件を満たすスキルと利用可能な時間があるかどうかを判断します。プロジェクトのスケジュールが遅れる場合、人的リソースへの過大評価もありますが、マネジャーの計画錯誤によるものも大きいと思います。人間は、プロジェクトに実際に必要な時間を非常に過小評価して楽観視する性質があります。そのバイアスから逃れることは困難ですが、こんな時にキャパシティプラニングが役立ちます。
一方、キャパシティビルディングは、構成メンバーが達成できる作業を把握し、実行することですから、工期だけでなく、スキルにも関係します。多くの人は、現在の仕事の遂行に必要な知識が不足していると思っているそうです。マネジャーはメンバーのキャパシティを把握し、チームに欠けているスキルを自らが補完するか、アウトソーシングするかして、プロジェクトの達成を実現しなければいけません。
これらのことは、一般的にはマネジャーの仕事ですが、エディット全体で言いますと、事業目標の達成のためには、経営者および取締役がキャパシティビルディングをしっかりと実行しなければなりません。